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2011年9月25日 献堂7周年記念礼拝
会堂が建つまでの証


1995年、宮前チャペルが手狭になったため、新しい会堂が与えられるように密かに祈り、土地を探していました。最初に気に入った土地は、私たちの資金の範囲内で購入できる土地でした。しかし、その土地を交渉する最中、オウム真理教の事件が起こり、宗教法人には土地を売らないと断られてしまいました。1996年、現在の青葉チャペルの土地を見に来たことがありました。場所は大変気に入りましたが、とても手の出るような額ではなかったので、夢のまた夢という感じでした。


会堂建築のことを公に発表することは、牧師にとって、一大決心を必要とします。なぜなら、公に宣言してしまえば、引き返すことができないからです。しかし、1997年、本格的に教会も人であふれるようになり、真剣に祈らなければならなくなりました。それまで水面下で土地探しをしていましたが、そのビジョンを公にすることにしました。何かのあてがあったわけではありません。ただ神に祈ることから始めました。最初は、青年たちを中心に、徹夜祈祷を始めました。すると、早速、一つの土地が見つかりました。が、そこは、建築不可の土地でした。次に見つかった土地は、契約までこぎ着けましたが、地主が、突然友達に売りたいと言ってきて、キャンセルになってしまいました。次に、港北ニュータウンの中に150坪の土地が見つかりましたが、こちらは金額が高くて手が出ませんでした。


1998年、223坪の土地が見つかりました。契約するか迷っているとき、クリスチャンの不動産屋さんから、その土地はリスクが伴うという情報を頂き、決断できずにいました。私は一人、その土地に足を運び祈りました。すると、ふと2年前に、すぐ近くの土地を見に来たことを思い出しました。当時は、金額が高くてとても手の届かなかった土地です。すぐ近くのその土地へ行き、私は考えました。神様なら、どちらの土地に教会を建てたいだろうか。今契約しようとしている土地と、この土地。私は思いました。それなら、この土地だ。そう思い、223坪の土地は契約せず、早速、2年前に見た土地の交渉に入ることにしました。これが、現在の青葉チャペルの土地です。2年の月日の間に、社会情況は大きく変化しました。当時はとても手の届かなかった土地を、神はこちらの予算で買うことができるようにしてくださったのです。これには、一言では語り尽くせない、神の深い導きがありました。


こうして、何のあてもなく、進み出した土地探しでしたが、私たちは神に祈ることができました。どんなに険しい道のりであっても、神に祈り、頼ることができる、これは何という幸せでしょうか。たとえ、空を打つような始まりであっても、神は祈りに答え、私たちを導いてくださいます。


『何も思い煩わないで、あらゆるばあいに、感謝をもってささげる祈りと願いによって、あなたがたの願い事を神に知っていただきなさい。そうすれば、人のすべての考えにまさる神の平安が、あなたがたの心と思いをキリスト・イエスにあって守ってくれます。』(新約聖書 ピリピ人への手紙 4:6〜7)


さて、土地を購入したのはいいものの、資金の多くを使ってしまいましたので、銀行からの融資を受ける必要がありました。そこで、私は、銀行を一軒一軒まわって融資のお願いをしました。これがまた大変な道のりでした。当時は、貸しはがしの時代で、銀行はなかなか融資をしてくれませんでした。銀行を探すこと、約2年。ただ祈っては、交渉しという日々でした。その中、国内銀行で信用度NO.1と言われるS銀行が名乗りを上げて来られ、融資が決定しました。これは、私たちにとって、この銀行との契約は、大きな後ろ盾となりました。


そして、いよいよ、ゼネコンの選定に入りました。多くのゼネコンと話し合いを持ちましたが、その中でもかなり安い金額を出してこられたゼネコンと契約することになりました。これであとは建物が完成するのを待つだけだと喜んでいましたが、ところがそうは問屋が卸しませんでした。いよいよ工事に入るという段に入って、某ゼネコンが値上げを要求してきました。随分安く契約できたと喜んでいましたが、私は世間知らずでした。安い金額で契約し、途中で値上げをするというのは、世の中ではよくあることでした。しかし、とてもゼネコンが要求するような金額は呑めない。でも、それに応じないならば、工事はしないとのこと。近隣へも工事が始まると説明をしている以上、教会の信用を失うような結果にはなってほしくない。私は、八方塞がりになりました。ゼネコンを選んだのは自分の責任。もう神に祈るしかありませんでした。その中、神は奇跡を起こしてくださいました。支店長と話をすると、不当な値上げを要求して申し訳なかったと謝罪してこられたのです。そのときすでに幾つかの工事費用がかかっていたにもかかわらず、手付け金も全額返してくださり、円満のうちに契約を解除する運びになりました。


このことから、私は神が益としてくださることの幸せを学びました。たとえ、自らの失敗であっても、神は、そのことを益としてくださるのです。自分の過ちを神が赦し、助けてくださるからこそ、私たちは神を信頼することができます。


『神を愛する人々、すなわち、神のご計画に従って召された人々のためには、神がすべてのことを働かせて益としてくださることを、私たちは知っています。』(新約聖書 ローマ人への手紙 8:28)


ゼネコンと契約を解除し、銀行からの融資も振り出しに戻りました。私は、前のゼネコンとのやりとりから、神に教えられました。予算がいくらだから、こういう内容の建物にしようということでは、信仰など必要ない。それよりも、神の宮を建てるのに、どんなものを建てたいのか、それが神への信仰だと。私は仕切り直しをし、それまでの内容はすべて見直し、気に入った資材に差し替えました。当然、金額はどんどん増していきました。こちらの提示する金額で、その内容を実行してくれるゼネコンを見つけるのは難航しました。しかし、地元で最も信頼される大手ゼネコンが、一肌脱いでくれたのです。2002年、当時日本で最も大きいT銀行からの融資が決定し、同年の12月25日、大手ゼネコンと正式な契約を結びました。本格的な建築に入ってからも、数々の神の業があり、2004年青葉チャペルが完成。それから、7年の月日が経ち、現在に至っています。


神は、こうして奇跡を起こしてくださいました。神の奇跡を見ることは、何と幸せなことでしょうか。神は、どんな人にも、昨日も今日も同じように奇跡を見せてくださいます。


『イエス・キリストは、きのうもきょうも、いつまでも、同じです。』(新約聖書 ヘブル人への手紙 13:8)